これまでにボクシングを通じて、十数名の引きこもりの方々の社会復帰のお手伝いをしました。(職場、学校への復帰。就職支援)
初めて品川区荏原町でボクシングジム(2004年リアルフィットネスジム)を開設したときに、親御さんがジムへ来られ
「学校で何かあったらしく、部屋から出てこなくなり学校へも行かなくなりました。ただボクシングの本・テレビは見ているので、興味があると思います。何とかなりませんか?連れて来ていいですか?」との相談がありました。
それが引きこもり君達との出会いでした。最初はどう接していいかわからなかったのですが、話を聞いていると、前職の不動産業(地上げ・立ち退き交渉)と同じではないかと感じました。(この話は、別の機会に詳しくお話させていただきます。)
とにかく話を全て肯定して聞いてみようと思い。一切、否定的のことは言わず聞いていました。
それまでは「仕事に行け」「学校に行け」なんでいかないのかの理由も表面上で聞いて本当の理由を聞き出すことをされていませんでした。どうしても身内だと感情が先にでてしまい熱くなってしまいます。これでは本当の心の中は見せてくれません。
まずは自分のことを否定せずに聞いてくれる人との印象を持ってもらい、練習もやらせるのではなく全部一緒にやりました。長距離を走り、筋トレ、シャドーボクシング、ミット等すべて、一緒に汗をかく、つらいめにあうこれが大事です。
この最初にあった少年は、アマチュアボクシングで公式試合に出場することもできました。
大検も合格し専門学校へいきました。数年後に会ったら髪を染めてピアスをしているどこにでもいる20代の青年になっていまして。
その後も引きこもり君達の出会いは多々あり、少しずつ接し方もわかるようになりました。
引きこもり君達と会って最初に言うことは、
「俺と君は、今初めて会ったけど共通点がある。何かわかる?」
するとだいたい「人間ですか?」「男ですか?」との答えがかえってきます。
「それも正解だよ。だから俺も君も必ず死ぬんだよ。」
「このまま死んでもいいのか?楽しいことはいっぱいあるよ。やりたいことあるよな」
ここでの答えにより治療にかかる時間がきまります。
「嫌です。このまま死にたくありません。」 早期治療可能
「別に死んでもいいです。」 ちょっと時間がかかるが治療可能
「・・・・・・・・。」 なにも答えない。長期治療必要
「学校へは何でいくのか知っている?自分のやりたいことを探しに行っているのだよ」
「学校へ行かなくても、自分のやりたいことをできるならそれでいい。」
もちろん自分のやりたいことをやるためには、いい学校へ行き、いい就職をするが近道に
なりますが、それは後でわかることでかまいません。
「学校へ行かなくても探すことはできる。」
「まずは体力をつけよう。」
「体力がついたら自信をつけるために強くなろう。」
「ボクシングをやろう。」
すべての引きこもりの人につうようするとは思っていませんがなんとかします。
引きこもっている本人、親御さん、自分の三人が本気にならなければ達成できません。
会員様の声
Kさん
ここが他のボクシングジムと違うところはただボクシングを上手くなりたいという人よりもボクシングを通じて人生そのものを変革したい、心とメンタルを強くしたいという人が多く在席しているということです。
実際に自分もこれからのキャリアを考える際に会長からの言葉で大きな決断をして人生を前に進めることができました。
何より自分には何もないと悲観するのではなく、これから誰にも負けない強みを身につけていくと意識を変えることができたのは自分にとっては大きな一歩だと思います。
なので今仕事や人間関係で悩んでいたり、自分自身を変えたいと思っている人には特におすすめしたいです。
もちろんボクシングそのものも徹底的に教えてくれます。そもそも三池会長自身、アマチュアボクシングですごい戦績を残している方なので教えてくれることはいつも本質的です。
自分は今ワンツーをひたすら練習しているのですが1週間かけて指摘されたことを練習してきても次の時にはまた別の箇所を指摘されていかに今まで自分が自己流でやってきたかを痛感させられます。しかし動画を撮って「このパンチのこの部分がだめだ」というのを丁寧に教えてくれるので一回一回自分で納得しながら練習を進めていくことができて、時間はかかりますがしっかりしたパンチの打ち方を身につけることができます。まだ完璧なパンチには程遠いですが着実に相手を倒すパンチというのが打てるようになってきているのを実感しています。
Yさん
今まではバイトに行く以外外出が少なく、家にいる時は何をやってもうまくいかないだろうとネガティブな事ばかり考えてやる気が出ずだらだらしてばかりでした。
しかしボクシングを始めてからは体を動かすことの爽快感、終わった後の達成感や少しずつだけど成長を感じる事で気持ちが前向きになっていく事を感じました。
会員の人達と話す機会もあり、ほとんどの人が正社員として就職し働いている人ばかりで、次第に少しずつ焦りを感じてきて自分もバイトなどではなくしっかりと就職して働きたいと思いました。ただバイトに行っていた時は周りの人も同じくバイトの人がほとんどだったため、そこに安心してしまい先延ばしにしてばっかりでした。
そして、仕事の仲間だったり家族ではないからこそ相談しやすく、様々な年代の方がいるためいろんな体験や話、アドバイスをいただく事ができました。今まで就職するといっても漠然としていて何をすればいいかわからなかったものが具体性を帯び行動に移すことができました。
面接でもボクシングをやっている事はアピールポイントになり、担当の人がボクシングが好きだという事で話が弾む事がありました。無事にその会社に就職が決まりボクシングを始めた事にとても感謝しましたし、就職をお祝いしてくれた事をとても嬉しく思いました。
就職後は今までバイトであった事に負い目を感じていたため、ネガティブな気持ちも鎮まり自信が持てるようになりました。しっかり働いてるという充実感もあり資格の勉強だったり仕事自体にも積極的になりました。
仕事で嫌な事があっても話し相手になってくれたり、ボクシングをすることよりストレスの発散にもなり心身共に良好な状態も保ててると感じます。
ボクシングは初心者だったため不安だったし長くは続かないだろうとも思っていましたがマンツーマンで教えてもらえたことより人目もあまり気にならず分からないことも一から教えていただけました。これが指導者一人に生徒が複数人だったりしたら周りと比べてしまったり、一人で何をやったらいいかわからない時間もでき退屈に思ってしまい長く続かない可能性が高かったと思います。
このジムでボクシングを始めて本当に良かったと思ったのと人生が良い方向に変わったと感じました。